お金を探すのはこの病気の得意な行為
疑われた長男
夕食の支度ができたので、二階にいる母を呼びに行ってくれた長男。小学校の高学年にしてはしっかりしている男の子だ。
階下で取り皿など支度に追われていた私。
あまり降りてこないので呼びにこうとした時、大声が聞こえた。
二人が言い合いになっていた。
長男が説明した。
祖母の部屋へ呼びに行ったところ、廊下から部屋へお金が落ちていた。
紙幣を拾いながら、部屋の床に座っていた祖母に、落ちていたと言いながら手渡ししようとした。
ご飯だよと伝えた。
拾ってくれた孫に感謝の言葉をかけながら。普段の光景ではある。が、お金が散乱しているのは、普通ではない。
早くしまってと促す長男。突然、
祖母は、目を三角にして、
”もう、返してよ”と。
たった今、ありがとうと口にしたにもかかわらず、
自分のお金をお財布から取っていたと言い放ったらしい。
止めに入った私。
長男は、お金などは興味がなく、お小遣いが足りないこともない。普通の小学生だ。ましてや盗んだことも、あるわけがない。
ふん!親だから庇うのね!
すごい形相で罵る母だった。
母の言い分はこうだ。
自分が部屋に戻ると、お財布をいじっていた長男。
”欲しいなら言ってくれればあげるのに”
盗もうとしていたと言い張るのだ。
そして金額も二人にズレがあった。
長男は、千円札5枚だった。全部拾って母の手に私、感謝されたのだという。
母は、5万円だ。一万円札5枚。
母は、年金の収入だけしかなく、恥ずかしながら、年金も低め。
同居しているため、なんとかやって行かれる金額である。
年金支給日ならわかるが、かなり日にちが経っているため、5万円もお財布にあるだろうか?
ためていたとも考えられるが。。
普段、5万円もお財布に入れていなかったと思う。
それから大げんかになった。近所に鳴り響くほど。
母は、事実だと言い張った。
その後、認知が進行しても、あれが事実だと、長男が財布から盗もうとしたのだと言い続けたのだが。。。
そして、本当に私たちを傷つけ、持ち家を手放すことになった事件が起こった。
近所で仲良くしている60代の女性がいたのだが、その人にうちのことを何もかも喋っていたらしく、
長男がお財布から盗みを(しかもなんども)働いた。と言ってしまったのだった。
別の人間を通して知ることになったのだが、犬のお散歩仲間にもご丁寧に話してくださったオバさま。
私は、小学校の担任からあまり親しくない方にまで説明して回った。
私たちは確信した。
母が壊れ始めているのだと。。。。
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